SDGsは、すべての人々は貧困や恐怖から免れ、自らの可能性を豊かに発展させる機会を平等にもつという理念(人間の安全保障)に支えられています。人間の安全保障のための必須の要素が教育です(SDGs4)。
教育学院では、第一に、社会的排除や貧困に焦点を当てた研究力量の形成を目的としています。例えば、虐待やいじめ・不登校、ひきこもり、あるいは子ども・家族の貧困や周辺化される地域等に関わって生起する教育問題を解明し、学校のみならず企業や地域社会に対しても実践的な指針を提起できる研究者を養成しています(SDGs2)。
第二に、身体や精神の健康を実現するための支援についての基礎的・臨床的な研究や(SDGs3)、働く人々の能力開発や平等に関する研究(SDGs5)をすすめ、誰もがよりよく生きられる社会への実践的展望を切り拓く研究者を養成しています。
第三に、SDGsを達成するための教育であるESDについては、海外の協定大学との協働により、先住民族との共生問題を通してDevelopment概念を再検討する特別プログラムを用意しています。
このように本学院は、国際的な視点をもってSDGsを達成するための研究力量を有する担い手の育成を目的としています。修了生には、教育・心理・保育・福祉・スポーツ等に関わる大学教員になることのみならず、自治体やNPO等で「人間の安全保障」のための創造的な仕事を進めることも期待しています。子ども・若者、そしてあらゆる人々の「生きづらさ」に研究関心を有する方々が、私たちの研究に加わってくださることを期待しています。