獣医学研究院では、「One Health」に基づく最先端の研究を行っています。「One World-One Health」とは、2004年に提唱されたマンハッタン原則のことで、人、動物、環境の健康は相互につながっており、これらを一つの健康としてとらえるコンセプトです。このOne HealthはSDGsに深く関連しています。「顧みられない感染症」はSDG1に関連し、「食の安全」が含まれるSDG2、「健康な生活を確保し、ウェルビーイングを促進する」SDG3はもちろん、SDG6「安全な水とトイレ」、SDG13「気候変動」、SDG14「海の豊かさ」、SDG15「陸の豊かさ」、SGD17「パートナーシップ」など、多くのSDGsがこのOne Healthの概念を包含しています。
我々は、新興再興の感染症、最先端の臨床、理系文系を問わず多様な学問を含む学際的な保全医学、人と動物の病気の共通性から医学・獣医学の連携により双方の健康の向上に繋げる「Zoobiquity(汎動物学)」等に関して、高い専門性を持った研究を行っています。One Haelthリサーチセンターでは、SDGsに関連した研究データバンクの構築、Zoobiquityや保全医学、感染症など研究の実施、さらに研修生の受け入れなども行っています。我々は、SDGsについて、ヒトと動物、そして環境との橋渡しを行う、まさにバウンダリーな役割を担っています。