低温科学研究所は、昭和16年(1941年)に設立された、北海道大学初の附置研究所です。
研究面では、地球環境システムにおける寒冷圏の重要性に鑑み、世界各地の寒冷陸域・海域においてさまざまなフィールド研究や、物性物理学、地球化学、惑星科学、生物環境科学等々の基礎的研究を通じ、既存の学問分野にとらわれない斬新な研究を展開し、分野横断型の国際研究プロジェクトを推進するとともに、積極的な国際連携も視野に入れた新しい研究コミュニティの創成を目指しています。
教育面では、寒冷圏科学の面白さと重要性を広く伝える努力と、最先端の研究現場に直結した大学院生・若手研究者の教育を地道に継続していくという意識のもと、環境科学院、理学院の大学院教育を担当し、多くの学生を受け入れるとともに、国際的教育プログラム「国際南極大学」を推進しています。
また、SDGsに向けた活動も活発に行っています。例えば、北極・南極地域における気候変動情報の取得ならびに教育プログラムの展開、オホーツク海を中心とする生態系保全に関する日露政府プログラムの参画や網走市との地域連携などの取組(SDG17 実施手段)、両極の政府研究プロジェクト参画や一般市民向け講座・講演会の実施等(SDG13 気候変動)、グリーンランドを中心とした海洋資源・生物多様性に関する研究ならびに講演会実施、北海道内の水界生態系の健全性の監視等(SDG14 海洋資源)、これらによる活動を通して、研究・教育活動の推進や社会貢献を図っています。