国立公園は、我が国を代表する自然保護地域ですが、希少動植物種の減少、外来種の侵入、地球温暖化、登山者のオーバーユース、地域の産業の衰退、担い手の高齢化など様々な課題を抱えています。
農学研究院花卉・緑地計画学研究室は、関係機関・自治体・地域関係者で構成される大雪山国立公園連絡協議会の構成員となり、大雪山のビジョンの策定とその実現に向けた取り組みの進捗状況の評価、登山道の維持管理に協力しています。協議会では、登山者に向けた情報発信の一元化に取り組んでおり、そのHPにおける混雑カレンダーの作成、登山者から情報を収集する「山レポ大雪山」の運用を担っています。
登山者が登山道整備に協力する一般社団法人大雪山・山守隊とは、活動への協力、補修箇所における植生の回復状況の調査研究を行っています。市民団体「山のトイレを考える会」とは、山岳地のし尿処理、トイレ問題についての調査事業への参加、登山者に配布している啓発資材「山のトイレマップ」の編集に協力しています。
以上の取り組みにより、日本最大の国立公園で、豊かな生物多様性をもつ、大雪山国立公園の保全と、そこを中心とした地域の持続可能な観光・まちづくりに協力しています。