東京海洋大学・北海道大学・長崎大学・鹿児島大学の練習船と九州大学応用力学研究所による海洋プラスチックごみの共同調査が、水産資源調査法を応用することで統一調査手法を確立した取り組みとして評価され、2023年3月30日に日本水産学会技術賞を受賞しました。
受賞した研究調査タイトル
「我が国沖合海域における海洋プラスチックごみ調査の規準化およびデータベース整備」
プラスチックごみによる海洋環境汚染が世界的に注目される中で受賞者らは、これまで未解明であった我が国沖合海域における海洋ごみ、特にマイクロプラスチック(MPs)を含むプラスチックごみの漂流及び海底上への堆積の実態と詳細な分布を行うため、水産系4大学(海洋大、北大、長崎大、鹿児島大)の大型練習船による共同調査体制を構築しました。
さらに水産資源調査の方法を応用することで、海洋ごみ調査技術を開発し、これを統一調査手法として確立しました。その調査結果は世界的な海洋ごみデータベースに提供され、持続可能な漁業研究における新たな分野を切り拓くものとして評価されました。
2014年に東京海洋大学の沖合域での海洋プラスチックごみの調査と九州大学によるMPs分析からスタートし、2015年のエルマウサミットを受けて調査網を拡充するために、北海道大学、長崎大学、鹿児島大学も調査に参画することになり、日本周辺海域の広範囲をカバーする海洋プラスチックごみ調査ネットワークが構築されるに至りました。
この取り組みには、本学のおしょろ丸が活躍しています。
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