
北海道大学保健科学研究院では、「障害者や認知症高齢者等との協働に基づく地域共生社会モデル形成のための環境準備」(通称:中庭プロジェクト)を2024年からスタートしました。
保健科学研究院は、5 つの医療専門職を養成し、各スペシャリストが所属する部局です。障害者や高齢者、認知症の方々のパフォーマンスを専門的に査定し、それぞれの強みを生かした活動支援ができるのは、保健科学研究院であるからこそできる活動です。「中庭プロジェクト」は、中庭をきれいにして作物を育てながら、コミュニティの輪をつくり、つなぎ、広げていく…、新たな社会共生のモデルケースとなるべく立ち上げました。「学生の輪」「地域の輪」「北大の輪」の3つのコミュニティの輪の形成を行っています。
学生の輪
「中庭づくり部門」「広報部門」には、医学部保健学科・大学院保健科学院の学生が加わり、教職員とともに庭づくりやイベントの企画・開催、広報活動などを進めています。ロゴ・キャラクターの作成やインスタグラムでの活動発信も学生の手によるもの。普段接することの少ない他専攻や他コースの学生同士が交流を深めながら、柔軟な発想と行動力でプロジェクトを盛り上げています。
地域の輪
地域のみなさんにとっても気軽な交流の場となることを目指し、高齢者の方を中心に、一緒に庭づくりをしていきます。地域の方同士だけでなく、“学生 × 地域の方々”という新鮮な出会いのなかで、お互いに新たな楽しみや学びを得て、交流の輪が広がっていくことを期待しています。中庭での畑作業の他にも、ラジオ体操、カレー作り、健康測定のイベント等を展開しています。
北大の輪
中庭づくりにあたって、土、植物、生物等の知識は欠かせません。そこで、「中庭プロジェクト」のサポートを北海道大学北方生物圏フィールド研究センターが行っています。保健科学研究院と北方生物圏フィールド研究センターはともに北大Future Earthコンソーシアムにも参画しており、SDGsという点で大きなつながりを持っています。北方生物圏フィールド研究センターのサポートは中庭の造成・整備のみならず、キャンパス整備で伐採された樹木を活用したベンチづくり等多岐にわたります。