環境科学院は、「環境科学」を冠する国内初の大学院として1977年に設立された「環境科学研究科」に始まりを持つ、歴史ある独立大学院です。20世紀後半から深刻化してきた地球上のさまざまな環境問題に対処する新しい科学の担い手として、人間社会と自然との調和を目指してリーダーシップを発揮してきました。
21世紀に至った現在、地球環境を取り巻く課題は、気候変動や生物多様性の減少に代表されるように、より複雑に、よりグローバルな問題へと変化してきています。このような状況に対応できる人材を育成するため、現在の環境科学院では学内の7つの研究組織(地球環境科学研究院、低温科学研究所、電子科学研究所、触媒科学研究所、北方生物圏フィールド科学センター、水産科学研究院、北極域研究センター)に所属する約130名の教員が参画し、持続可能な社会の実現に向けて幅広い研究・教育を行っています。
地球科学、生物科学、物質科学それぞれを基盤とした環境科学を学べる3専攻(地球圏科学専攻、生物圏科学専攻、環境物質科学専攻)に加え、より包括的・学際的な視点から環境問題に取り組むことのできる高度専門職業人の養成に主眼を置いた環境起学専攻を設けることで、SDGsの中で地球環境と関連の深い目標7、13〜15の達成に貢献しています。
また、本学院には30近い国・地域からの留学生が在籍しており(在籍学生の3割程度に相当)、目標4、5および10に貢献する国際性豊かな教育環境を提供しています。